やっとゲロが収まった頃、けいちゃんのビニール袋は満タンになっていた。あまりに激しく噴き出すゲロを受け止めきれず、もうセーラー服の胸は飛沫でべとべと。そして、いまもうひとつの危機は、ますます激しくなるおなかの痛み。
(トイレにいきたい…)

ぎゅるぎゅるるる!

けいちゃんのおなかが激しい音を立てて暴れ回る。もう待てない!

「先生!すみません、バスからおろしてください!」
「どうしたの?」
「あの、あの…トイレに、いきたいんです!」
けいちゃん泣きそう。
「もうちょっと待てない?10分ぐらいで休憩に止まるけど」
「もう…うぅっ、もうだめです!」

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