けいちゃんは、さっきいくちゃんから受け取った袋を口にあてて、吐き始めた。

「うげっ…」
しゃーっ、しゃーっと昼食の未消化なつぶつぶが混ざった液体が喉を駆け上がり、口いっぱいに溢れて袋へ吐き出される。

「げぶぅっ!!」

まわりのクラスメートがびっくりするほど大きな声と音をたてて、けいちゃんは吐き続けた。
回りからささやき声が聞こえ始めた。

「あれだれ?」
「けいちゃんだよ」
「うぁ、あんなに吐いてるよ。」
「まだ出るの?気持ち悪ーい」
「あぁあの音聞こえさせないでよ!」

けいちゃんが口に当てた透明のビニール袋には溢れるほどのゲロが一杯に。
中身はぜんぶお昼ごはんそのまま。

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