けいちゃんの具合はよくなるどころか、どんどん悪くなる。頭はぐらぐら、胸はむかむか、やがておなかも痛くなってきて、シートを倒してもたれたり、靴を脱いでシートの上で丸くなったり、なんとか気を紛らせようとしても、のどの奥からこみ上げてくるものはますます強くなってきて、すごく不安な気分。

「…ちょっと危ないかも…吐きそう…」
「けいちゃん…袋ここにあるよ?」
「…うぷ…ごめん、ありがとう」
「もう少しで休憩になるよ。大丈夫だよ」

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